CAD/CAMソフトは高額になりやすい一方で、補助金・助成金を活用できれば自己負担を大きく抑え、手の届く価格で導入を検討できます。ここでは、CAD/CAMソフト導入時に利用しやすい主な制度と、申請前に押さえておきたいポイントを紹介します。
IT導入補助金は、日本の中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際の費用を一部補助する制度です。
製造業で高額なCAD/CAMソフトを導入する際、この補助金を利用すると、自己負担を軽減できます。その結果、設備投資を無理なく進めながら、効率的な業務改善や生産性の向上を図ることが可能になります。
IT導入補助金で受けられる支援は、CADソフトの導入にかかる経費の一部補助です。
補助率は通常枠の場合で導入費用の最大2分の1まで、最大で450万円(ソフトウェアが4機能以上の場合)まで受給できます。
例えば100万円のCADソフトを導入する場合、最大50万円まで補助されます。
対象となるのは、補助金事務局に事前登録されているCADソフトで、IT導入支援事業者を通じて提供されているものに限られます。
具体的な対象CADソフトとしては、『AutoCAD』『Vectorworks』『CATIA』『RADAN』などがあります。
ただし、IT導入補助金は後払い方式のため、最初は全額自己資金で支払った後に補助金が交付される仕組みです。
補助を受けてコストを抑えた導入を実現するためには、購入時点で必要な資金をいったん自己負担できる状態にしておく必要があります。
費用負担が軽減されるとはいえ、資金が後から還元される形式であることに留意し、資金計画を立てておきましょう。
申請は年度ごとに複数回あり、申請から補助金交付の決定までは約1か月ほどかかります。申請にあたっては、補助金の審査を受ける必要があり、「事業計画の妥当性」や「導入後の効果」が審査のポイントとなります。
また、申請のためには「gBizIDプライムアカウント」の取得が必須となりますが、取得まで約2週間かかるため早めに準備をしましょう。
申請に不安がある場合は、IT導入支援事業者に相談し、サポートを受けることで、スムーズに手続きを進めることができます。
ものづくり補助金は、中小企業が経営革新を目的とした設備投資や新しい生産方式・サービスの導入を支援する制度です。
新製品開発や生産工程の効率化など、幅広い分野で活用され、補助上限額は750万円から最大3,000万円まで、補助率は1/2または2/3となっています。
CAD/CAMソフトの導入にも活用できるため、製造現場のデジタル化や生産性向上を図る際の有効な選択肢となります。
ものづくり補助金にはいくつかの枠が設けられており、事業の目的や内容、企業の状況によってどの枠が適用されるかが決まります。主な補助枠は以下の通りです。
一般的な設備投資には「通常枠」、賃上げや雇用拡大を伴う場合は「回復型賃上げ・雇用拡大枠」、DX推進には「デジタル枠」、脱炭素や省エネなど環境配慮型投資には「グリーン枠」、海外展開を目指す場合は「グローバル展開型」が適用され、それぞれ補助上限額や補助率が異なります。
枠の選択は取り組みの内容に応じて決まり、申請時に最適な枠を選ぶ必要があります。
補助対象となる経費には、CAD/CAMソフトをはじめとした製造現場の高度化に寄与する設備投資が含まれます。
具体的には、設計・製造工程の効率化や精度向上を目的としたソフトウェアやツールが対象で、3軸設計や加工シミュレーション、リバースエンジニアリング、検査工程の自動化を支援するシステムなどが該当します。
これらに付随する専用機材やシステムとしては、3軸スキャナー、タブレット型デバイス、専用グラフィックボードを備えた高性能PC、ワークステーション、専用コントローラー、測定器などが挙げられます。
ものづくり現場全体のデジタル化や省力化を進めるための環境整備にも活用しやすい補助制度です。
ものづくり補助金の申請締切は年間複数回設けられています。2025年度のスケジュールは下記です。
申請開始日:令和7年7月1日(火) 17時
申請締切日:令和7年7月25日(金) 17時
詳細なスケジュールは、ものづくり補助金公式ホームページをご確認ください。
事業再構築補助金は、新型コロナウイルスの影響で需要が低迷した中小・中堅企業が、新規事業展開や事業転換、業態転換など、抜本的な事業再構築を図るための費用を支援する補助金です。
補助上限額は通常1.5億円、特別枠(サプライチェーン強靭化枠)では最大5億円まで申請可能です。
ものづくり補助金では、新製品の開発や新たな市場への進出、新分野への事業転換といった明確な経営革新を伴う取り組みが支援対象となります。
特に、製造業やデジタル技術の導入による業務の高度化・効率化など、付加価値の高い事業が優先される傾向にあります。
CAD/CAMソフトウェアの導入もその一環として評価されやすく、あわせて必要となる設計専用のパソコンや周辺機器なども、要件を満たせば補助対象として認められる場合があります。
単なる設備投資ではなく、「事業の成長性」や「革新性」が重視される点がこの補助金の特徴です。
注意点として、一般的な汎用品(通常のパソコンなど)は対象外ですが、専用用途の設計用パソコンは対象となる可能性があります。
申請は年度ごとに行われ、現在公募されている第13回の申請スケジュールは以下の通りです。
応募締切:令和7年3月26日(水)18:00
採択発表:令和7年6月下旬~7月上旬頃(予定)
申請にはGビズIDプライムアカウントが必要となるため、早めに準備しましょう。
補助金は「CAD/CAMソフトを買えば必ずもらえる」ものではありません。制度ごとに対象となるツールや販売店、申請内容の要件が定められており、条件を満たしていない場合は補助対象外になる可能性があります。導入費用を抑えるためにも、ソフト選びの段階から採択されやすい条件を確認しておくことが重要です。
IT導入補助金を活用する場合、対象となるCAD/CAMソフトは、補助金事務局に登録されたITツールであることに加え、販売店がIT導入支援事業者として登録されている必要があります。価格や機能だけで選んでしまうと、申請時に補助対象として扱えないケースがあるため、見積もり前に登録状況を確認しましょう。
安価すぎるソフトや、製造現場の生産性向上との関連性を説明しにくい汎用性の高いソフトは、制度によって補助対象外となる場合があります。CAD/CAM導入によって、設計・加工の効率化、ミス削減、難加工への対応など、事業計画上の効果を具体的に示せるソフトを選ぶことが大切です。
補助金申請では、導入目的や投資効果を事業計画として整理する必要があります。IT導入補助金の通常枠では採択率が50〜80%程度とされることもありますが、書類の完成度や導入効果の説明内容によって結果は変わります。申請実績のある販売店や支援事業者に相談できるかどうかは、採択率を高めるうえで重要な比較ポイントです。
CAD/CAMソフトの導入に補助金を活用するなら、制度の枠組みを理解するだけでなく、自社の製造現場をどう進化させるかという明確なビジョンを事業計画に反映させることが重要です。補助金事務局による評価では、導入するツールがいかに現場の生産性を変え、技術の高度化に寄与するかが厳しく問われるからです。
当サイトのTOPページでは、現場の切実な課題に合わせて、補助金活用の根拠としても提示しやすい3つのCAD/CAMソフトを厳選しています。
5軸加工への挑戦による高付加価値化、クラウド連携による圧倒的なコスト抑制、あるいは多軸ロボット活用による自動化の推進など、解決したい悩みによって選ぶべき正解は大きく異なります。補助金の公募締切に余裕を持って間に合わせ、かつ確実な成果を手にするためにも、まずは自社の課題を解決する「最適な1本」がどれなのかを以下の特集ページで確認してみてください。
複雑化する加工ニーズに応えるには、目的や工程に応じたソフト選びが欠かせません。
本特集では、2.5軸〜5軸加工に対応したソフトを「属人化防止」「ロボット連携」「低コスト運用」などの観点からわかりやすく整理。現場の課題にフィットする1本を選ぶための視点を提示します。
5軸分野における実績多数
NCシミュレーションも実装
必要最低限の機能が
月額1万円台から運用できる
※1.参照元:OPEN MIND公式サイトhttps://www.openmind-tech.com/jp/about-us/
※2.サポート対象加工機に一部制限あり
※3.参照元:AUTODESK公式サイト
https://www.autodesk.com/jp/products/fusion-360/overview
(情報は2025年6月6日時点)