CAD/CAMのモデリング方式には、ノンパラメトリックとパラメトリックがあります。本記事では、両者の違いやノンパラメトリックの特徴、導入時のポイントを解説します。
ノンパラメトリック方式とは、寸法や拘束条件といったパラメータによる制御を主体とせず、3Dモデルの形状を直接編集していく手法を指します。この方式における代表的な操作方法として、画面上の面やエッジをマウスで掴んで押し引きする「ダイレクトモデリング」がよく用いられます。パラメトリック方式のように複雑な計算式や寸法の制約を過度に意識する必要がないため、設計者の意図をダイレクトに反映しやすいのが特徴と言えるでしょう。自由な発想で形状を作り込みたい場面において、非常に有効なアプローチとなります。
通常のパラメトリックCADでは、どのような順番で線を引き、立体を作り上げたかという作成手順(フィーチャーツリーなどの履歴)をデータとして保持して形状を制御します。一方でノンパラメトリック方式は、過去の作成手順に依存せず、現在の出来上がった形状そのものを直接編集できるという特徴を持っています。そのため、過去のモデリング手法による制約や履歴のエラーに左右されにくく、自由なタイミングで形状の追加や変更を行いやすい構造になっています。近年では、一部の履歴を保持しながら直接編集できるシステムも存在しており、用途の幅が広がってきています。
比較対象としてよく挙げられるパラメトリック方式とでは、モデリングの手法や操作感覚が大きく異なります。パラメトリック方式は、寸法や幾何的な条件を数値で入力し、それらの関係性を維持しながら形状を緻密に制御する手法です。設計の規則性を保ちやすい反面、操作には一定の慣れと論理的な組み立てが求められます。対するノンパラメトリック方式は、視覚的かつ直感的にモデルを変形させていく操作性が持ち味と言えます。数値を入力しなくても、直接面を選択してドラッグするだけで形状が変わるため、より人間の感覚に近いモデリングが可能になります。
修正作業を行う際や、他社のCADソフトで作成されたデータを取り扱う場面でも、両者には明確な違いが見られます。パラメトリック方式の場合、他社からのデータを中間ファイル(STEPやIGESなど)経由で読み込むと、元の作成履歴や設計意図が失われてしまうため、その後の形状修正が難しくなるケースが少なくありません。しかし、ノンパラメトリック方式であれば、もともと履歴に依存しない仕組みであるため、読み込んだ他社データであっても自社で作成したモデルと同じように直接編集を加えることができます。取引先とのデータのやり取りが多い環境においては、この修正のしやすさが大きな強みとなります。
導入によって得られる代表的なメリットは、基本的な形状編集が直感的に行いやすく、外部から支給された既存データの修正作業がスムーズに進むことです。寸法や履歴の制約にとらわれないため、CADの基本操作について早い段階で習得しやすい傾向にあります。また、取引先から様々な形式の中間ファイルを受け取る場合、それらを読み込んだ後、エラーを気にせずすぐに形状の微調整を行えます。試作開発や金型設計など、スピーディーな形状変更が頻繁に求められる現場では、業務効率の向上に大きく貢献するシステムと言えます。
一方で、業務の内容によってはパラメトリック方式の方が有利になる場面も存在するため、導入前にはしっかりと確認しておく必要があります。ノンパラメトリック方式は、複数の部品や寸法を連動させて一気に変更するような、規則的かつ大規模な設計変更にはあまり適していません。一つの数値を変更すれば関連する箇所が自動的に追従するという仕組みにおいては、パラメトリック方式に軍配が上がります。緻密な寸法管理が求められる製品や、標準化された部品のバリエーションを多数展開するような設計業務においては、作業の手間が増えてしまう可能性にも留意が必要です。
ノンパラメトリック方式のCAD/CAMは、履歴に縛られない直感的な操作感と、外部データの柔軟な編集能力を備えたモデリング手法です。他社データの修正作業が多い場合や、思いのままに形状を作り込む試作プロセスにおいて、有用な選択肢となることでしょう。
一方で、厳密な寸法管理や規則的な設計変更を重視する業務には、パラメトリック方式の方が適している場面もあります。どちらの方式が優れているというわけではなく、それぞれに得意とする領域が異なります。設計の標準化を進めるのか、それとも柔軟で迅速な形状変更を優先するのか、自社の業務プロセスや目的に照らし合わせながら、最適なシステムを選定しましょう。
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5軸分野における実績多数
NCシミュレーションも実装
必要最低限の機能が
月額1万円台から運用できる
※1.参照元:OPEN MIND公式サイトhttps://www.openmind-tech.com/jp/about-us/
※2.サポート対象加工機に一部制限あり
※3.参照元:AUTODESK公式サイト
https://www.autodesk.com/jp/products/fusion-360/overview
(情報は2025年6月6日時点)